昔はホットコーヒーとアイスコーヒー、アメリカンぐらいしか種類がありませんでしたが、最近はコーヒーの種類も増えてきました。
中でも夏におすすめのコールドブリューコーヒーは、多くのカフェで飲むことができます。
コールドブリューコーヒーが冷えたコーヒーであることは知っていても、具体的な入れ方や特徴を知らない方も多いのではないでしょうか。
では、コールドブリューコーヒーとアイスコーヒーの違いなどを詳しく見ていきましょう!
目次
コールドブリューコーヒーとは
コールドブリューコーヒーは、いわゆる「水出しコーヒー」のことです。お茶などでも水出しと煮出しがあり、夏になると水出しのお茶を使うことが多いですよね。
ただし、コールドブリューの名称が定着したのは2015年頃のことで、NYのコーヒーショップ界隈が取り入れ始め、その後スタバのメニューに採用されたことがきっかけです。日本では夏に水出しコーヒーを飲むことは珍しい話ではありませんが、アメリカでは水出しコーヒーはほとんど流行していませんでした。
コールドブリューコーヒーが流行したのも、苦みや酸味の強い水出しアイスコーヒーとは全く違うアプローチで作られているためです。
お茶の場合は短時間で水出しできるものも多いですが、コーヒーのコールドブリューの場合は少し違います。10時間以上かけてゆっくり抽出するので、普通のコーヒーと比べて手間がかかっていることが特徴です。また専用の豆を使っていることが殆どですので、一般のアイスコーヒーとは違う味を楽しむこともできます。
特にコーヒーにこだわった専門店で取り扱われていることが多いので、コーヒー好きの方は一度試してみてはいかがでしょうか。
大手カフェチェーンでも期間限定で提供していることがあるので、気軽に飲むことができますよ!
普通のアイスコーヒーとの違いは?
一般的なアイスコーヒーは、以下のような感じでホットで入れたものを冷やしたものです。
- ホットコーヒーと同じように熱湯でコーヒーをいれる
- 氷で急速に冷やす
もちろん熱湯を氷で冷やすわけですから、冷やすための氷が溶けても味が薄まらないように深煎りの豆で、濃いめに抽出する必要があります。
対してコールドブリューは水にコーヒー豆を漬け、それを長時間寝かせて抽出するという方法をとりますので、熱湯による酸化が無く、カフェイン・タンニンの抽出量が少ないため口当たりがまろやかになります。ただカフェイン量は通常のコーヒーより少なくなりますので、カフェインでシャキッとしたい方は通常のアイスコーヒーのが良いかもしれません。
コールドブリューコーヒーの入れ方
コールドブリューコーヒーは、数時間以上かけて低温の水で豆の成分を抽出する入れ方です。
基本的な作り方はいたってシンプル
- ジャーなどに水をいれる(麦茶をいれるピッチャー等でもOK)
- 水にコーヒー豆を入れて少し混ぜる(お茶用のパックなどに入れるとあとで楽)
- 冷蔵庫に8時間以上いれる
- 少し味見してみて、好みの味になっていたらフィルターで豆を濾す
これだけです!分量は以下の通り
水 : 500ml
豆 : 30〜50g
初めはざっくりでOKです!正直これという分量は決まっておらず、そもそも個人によって濃いめ薄めの好みがありますし、使っている豆の種類・量と、水の量、漬け時間などによって味が変わってきますので、自分好みの分量を見つけましょう!
またフィルターで濾すのすら面倒な方は、スーパーなどで売っている空のお茶パックに豆を入れて、それを漬けちゃいましょう!
カフェなどでは、10時間~24時間ほどの寝かせ時間のところが多いようです。専門店では長い時間抽出することが多いですが、最近では家庭でコールドブリューコーヒーを楽しむ方も増えています。その場合は数時間程度の抽出で飲むことも多く、状況によって抽出時間は大きく変化します。
コールドブリューコーヒーを抽出する場合、専用のポットなども販売されています。自宅で水出しコーヒーやコールドブリューコーヒーを入れることは難しくありません。店舗では専用の器具を使って抽出することが多いですが、家庭でもペーパーフィルターやコーヒーバッグを使うと簡単にコールドブリューコーヒーを味わうことができます。
家庭でコールドブリューコーヒーを楽しむ場合の入れ方
店舗では14時間~24時間低温抽出を行っていることが多いですが、家庭でも同じように長時間抽出をした方が良いのでしょうか?
どのような味が好きなのかにもよりますが、家庭ではもっと短い時間の抽出で問題ありません。家庭での抽出の場合、苦みやコーヒーの渋みなどが出てしまうこともあるので、抽出時間は7~8時間が最適です。ただやはり好みの問題もあるので、色々作ってみて、これだ!という組み合わせをご自身で見つけてみるのをおすすめします。
注意点
ただ注意していただきたいのは、基本的には寝かせるのも、作ったあとに保存しておくのも冷蔵庫でやっていただきたいということです。水出しのコーヒーは熱湯で入れやすいコーヒーより酸化は進みにくいですが、雑菌に強いということはありません。カフェなどはきちんと時間の管理を行い、衛生的なリスクのあるコーヒーは破棄しています。常温でも大丈夫というサイトもありますが、ご自宅で作るなら衛生を考え、基本的には雑菌の繁殖リスクが小さくなる冷蔵庫で全て行うべきです。特に雑菌の繁殖しやすい夏場は気をつけてください。また作るときは、5日程度で飲みきれる量のみ作るのをおすすめします。
コールドブリューコーヒーの味
コールドブリューコーヒーは、酸味が少なく柔らかい味わいです。コーヒー特有の苦みも少ないため、あまりコーヒーを飲まない方でも飲みやすいことが特徴です。これは熱湯で作る通常のコーヒーより、熱による酸化とタンニンの抽出量が少なくなるためです。
特にコールドブリュー専用の豆は、爽やかな柑橘やチョコレートの風味を持ったものが使われています。この特性を活かして、実際にフルーツやハーブを漬け込んだ「フルーツ・コールドブリュー」も流行しています。普通のコーヒーとは味わいが異なりますが、オレンジやアップルなど店舗によって漬け込むフルーツやハーブにも差があります。
元々アメリカではアイスコーヒーを飲む習慣がほとんどなく、コールドブリューが流行したのも普通のアイスコーヒーとは味わいが異なるためです。逆に普通のアイスコーヒーと同じような味を想像して飲むと、違和感を感じるかもしれません。
また日本式の水出しコーヒーはコーヒー特有の酸味や苦みを活かした味わいですが、コールドブリューコーヒーは飲みやすく果実感が感じられる味わいです。
おすすめのコールドブリューコーヒー
日本でコールドブリューコーヒーが飲める店舗は、それほど多くありません。カフェチェーンだと、スタバやブルーボトルコーヒーが有名ですね。スタバは夏季限定でコールドブリューのフレーバーをいくつか提供しています。ブルーボトルコーヒーは店舗でも常にコールドブリューコーヒーが楽しめますが、家庭で作る場合のキットを販売していることも特徴です。
また最近ではペットボトルコーヒーでもコールドブリューコーヒーを楽しめるようになってきました。
UCC コールドブリュー
「とりあえずコールドブリューを手軽に試してみたい!」「家で手軽に飲めるコールドブリューが欲しい」という方におすすめなのが、UCCのコールドブリューです。非常に飲みやすい味に仕上がっており、ごくごく飲めてしまいます。
良くも悪くも、「万人受けするようなコールドブリュー」に仕上がっていますので濃いめのコーヒーや、苦味の強いコーヒーの好きな方にはあまりおすすめできないかもしれません。
ただまあ通年通して手に入りますし、価格も手軽ですので、コールドブリューを一度に試してみるための、「初めてのコールドブリュー」としてもおすすめできる一品だと思います。
おすすめのコールドブリュワー
残念ながらペットボトルや缶入りのコールドブリューは少ないですので、ご家庭で飲みたい場合でUCCのボトルコーヒー以外となると自分でいれるしかなくなります。なので、ご家庭で気軽にコールドブリューを作るためのキットをご紹介したいと思います。
ブルーボトルコーヒーのコールドブリューキット
日本でもすっかりおなじみとなったブルーボトルコーヒーでは、2018年5月から「コールドブリューキット」の販売を始めました。実店舗やオンラインストアをはじめ、楽天などでも購入が可能です。専用ボトルとコーヒーがセットになっているので、誰でも手軽にコールドブリューコーヒーを作ることができます。豆はコールドブリュー専用にブレンドされ、ベリーやシトラス、チョコレートのイメージを与えることが特徴です。コーヒーはすでに粉状になっているので、封を開けてボトルに入れるだけです。8時間で抽出も完了します。
また、より本格的にコールドブリューを楽しみたい方にはボトル、ミル、豆のセットも販売されています。
コールドブリューは豆選びが結構重要になってきますので、豆もセットになっているのはポイント高いですね。
HARIO水出し コーヒーポット
とりあえず最初の1台ということなら、手頃な値段のこちらをおすすめします。上部のフィルター部分にコーヒー豆をいれるだけで、掃除も簡単です。
またもう少しオシャレなものが良いという場合は、下でご紹介している同じHARIOのコーヒージャグをおすすめします。
HARIO コールドブリュー コーヒージャグ
スタイリッシュなコールドブリュワーが欲しい方にぴったりです。ストレーナーがついているので、粉タイプのコーヒーを入れて少しずつ水をそそぐだけです。細身のボトルなので置き場所にも困りません。
iwaki耐熱ガラス ウォータードリップ コーヒーサーバー
お手軽な値段で、手軽にコールドブリューコーヒーを作ることができます。
こちらはドリップ式で時間をかけて抽出するので、まろやかでコクのあるコーヒーに仕上がることが特徴です。粉タイプのコーヒーと水だけで、簡単にコールドブリューコーヒーができます。
MY DUTCH 水出しコーヒードリッパー
本格的なコールドブリュワーです。冷蔵庫でも使えるので、冷えたコーヒーをすぐに飲むことができます。抽出時間は5時間程度で、比較的スムーズにコールドブリューコーヒーが出来上がります。
KitchenAid
アメリカのキッチンエイドから販売されているコールドブリューコーヒーメーカーです。ただ冷蔵庫に入るサイズではないという点を考えると日本の家庭用に向くとは言えない商品です。コールドブリューが飲みたくなるのは主に夏場ですので、湿度と気温の高い日本で家庭用冷蔵庫に入らないサイズだと、衛生的にどうかなという感じです。
大容量で作れ、蛇口付きなので、大容量を1日で使い切れるような事務所や現場などでは活躍できると思います。
いかがでしたか?
コールドブリューは手軽にご自宅で作れるのが嬉しいですが、自分流の味・配分を見つけるためにもコールドブリューを提供しているカフェをめぐって、「この店の味に近づけたい」という一杯を探してから作るのもおすすめです!
ただコールドブリューが飲みたくなるのは夏場の暑い日となりますので、ご自宅で作る場合は衛生面だけ気をつけてください!