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食器洗いで手が荒れてしまう原理
薬局やスーパーで買える市販の食器用洗剤は驚くほど油が取れますね。これは主に洗剤に含まれている界面活性剤という成分の働きです。実は食器洗いによる手荒れの主な原因はこの界面活性剤がほとんどです。界面活性剤は食器についた油を効率良く落としてくれますが、同時に肌を保湿・保護するための皮脂や角質も落としてしまうのです。
洗い物による手への負担は年を重ねるにつれ個人差が出てきてくるので、可能な限り早いうちから肌を痛め無いようにケアしていきましょう!
では手荒れを防ぐため具体的にはどうしたら良いのでしょう。
効果の高い順から以下のような解決策があります。
・洗剤をゴム手袋で物理的に遮断する
・洗剤を変える
・時間を短く
・お湯ではなく水で洗う
それぞれ詳しく見ていき、具体的にどうすれば手荒れが無くなるのかを解説していきます。
解決策1:洗剤をゴム手袋で物理的に遮断する
手荒れを防ぐ一番良い方法は、ゴム手袋で手を物理的に洗剤から隔離することです。これが何より確実な手段です。お皿の脂と一緒に、皮膚からも脂をごっそり取っていく界面活性剤を物理的に手につけなければ、手が荒れることもありません。
そんな食器洗いの救世主ゴム手袋ですが、ゴム手袋には『厚手で基本的には何度も再利用するもの(お値段高め)』と、『薄手で使い捨てのもの(お値段安め)』の2種類があります。
それぞれメリットデメリットがありますが、結論から言うと個人的には薄手のもの推しです。メリット・デメリットを見てもらい、詳しく知れば納得してもらえると思いますので、早速見ていきましょう。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
共通 | 界面活性剤から物理的に隔離されるため、余計な皮脂が落ちなくなる 界面活性剤を使用した洗剤の使用を継続できるため、食器への洗浄力が落ちない ネイルに負担がかからない |
慣れるまで食器がきちんと洗えているかが、わかり辛い ゴムアレルギーの方は使用できない |
厚手 | 使いまわせるため低ランニングコスト 厚いので冬場に冷たい水で洗い物をしてもそれほど冷たくなくない |
手袋内で雑菌が繁殖するため衛生的ではない |
薄手 | 使い捨てなので衛生的 汚れが落ちているか、ほぼ素手と同じレベルでわかる |
使い捨てなのでランニングコストが高い |
まず、共通のメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。
【薄手・厚手共通】ゴム手袋共通のメリット・デメリット
【薄手・厚手共通】ゴム手袋のメリット
界面活性剤から物理的に隔離されるため、余計な皮脂が落ちなくなる
当然といっては当然ですが、油を落とすための界面活性剤が手に直接触れなくなるため手の余計な脂が持っていかれず、手荒れは激減します。これが何よりの、そして圧倒的なメリットです。
界面活性剤を使用した洗剤の使用を継続できるため、食器への洗浄力が落ちない
あとで「界面活性剤を不使用・もしくは少量のみ含有している食器用洗剤」を紹介しますが、それらは油を落とす作用がある界面活性剤を不使用・ごく少量のみの使用となるため、どうしても洗浄力が落ちてしまいます。ゴム手袋を使用せずに素手で洗い続ける場合はこういった洗剤に切り替える等の対策しかありませんが、これはつまり「手荒れを減らす耐火として、洗浄力も落とす」ということです。対してゴム手袋で界面活性剤を物理的に遮断するのであれば、界面活性剤が含有されているかどうかを気にする必要は無くなります。
【薄手・厚手共通】ゴム手袋のデメリット
慣れるまで食器がきちんと洗えているかが分かり辛い
これは慣れですね。慣れるまでの問題です。
はじめは厚手・薄手関係なく洗えているのかがよくわからないですが、薄手のニトリル手袋(後述)であれば慣れればほぼ素手と同じように確認できます。油を洗った後もきちんとキュキュッと確認できますよ。厚手だったとしても1週間もすれば慣れてきちんと汚れが落ちているかわかるようになります。
ゴムアレルギーの方は使用ができない
これはもう仕方がないので無理してゴム手袋で洗うのではなく、界面活性剤不使用の洗剤を使用し、お湯ではなく水で洗うなどの工夫(後述)をしましょう。
厚手ゴム手袋のメリット・デメリット
厚手のゴム手袋と言えばゴワゴワした感触の手にフィットしないものという印象ですが、最近の厚手ゴム手袋は進歩したのかきちんとしたものを買えば手にきちんとフィットします。
メリット
使いまわせるため低ランニングコスト
厚手の手袋は厚手でしっかり作られているため、使い回しが可能です。ただ後述するように、内側の衛生面が問題となりますのでメンテナンスが少し手間になります。
これは冬場は結構なメリットとなります。これも後述しますが、手を荒らさないコツの一つにお湯ではなく水を使用して洗い物をするというものがあります。さらにお湯も使用しないためガス代も少し浮きますね♪
デメリット
手袋内で雑菌が繁殖するため衛生的ではない
これが厚手ゴム手袋の一番のデメリットでしょう。洗い物をする時に自分の汗や落ちた角質などによって雑菌が繁殖し、そのまま放置しておくと手袋の中が雑菌だらけになります。雑菌が繁殖した手袋内は衛生的ではないですし、臭いも手についてしまうようになります。中にはゴム手袋の中の雑菌が原因で手がかぶれてしまう人もいるようです。
このように厚手のゴム手袋は衛生面から使用後にゴム手袋自体を殺菌処理したほうが良いのですし、手袋という構造上殺菌するのも結構手間になるのでメンテナンスが大変です。個人的には衛生的な面から薄手の使い捨てゴム手袋の使用をおすすめします。
薄手の使い捨てゴム手袋のメリット・デメリット
メリット
衛生的
上記の厚手のゴム手袋に比べ、完全に使い捨てのため手袋内の雑菌の繁殖など気にせずストレスフリー。これは大きいです。厚手のゴム手袋を裏返して干しておいたりするのは始めのほうはやるんですけれど、だんだん面倒になってくるんですよね…。その点使い捨てなら洗い物が終わった後にゴミ箱に突っ込めば良いだけなので気分がとても楽です。
ニトリルという素材の薄手ゴム手袋は非常に薄く、ほとんど素手と変わらない感覚で汚れのチェックができます。そのためゴム手袋での食器洗いに慣れていない方がゴム手袋での食器洗いを試してみる時にお薦めです。
デメリット
使い捨てなので高ランニングコスト
使い捨てのゴム手袋(ニトリル)はどうしてもランニングコストは高くなります。ただ個人的にはそれでも手荒れの治療・ストレスを考えるとコスパは良いと思います。
ニトリルは大体1箱100枚で、500円〜1000円が相場となります。楽天だとたまに安いニトリルはありますが、基本的には700円くらいは見ておいたほうが良いでしょう。
3(食) × 2(準備時・片付け) × 2(両手)
これを高いと思うか、安いと思うかは人それぞれだと思います。
個人的にはこれで手荒れが和らぐのであれば安い買い物じゃないかなと思います。将来の手の美容のための投資と割り切ってしまって良いと思います。ハンドクリームも良いものは高いですしね。
使い捨てのゴム手袋を使うかどうかは手荒れによるご自身のストレスと、ケア用のハンドクリームにいくらかけているかを天秤にかけて判断すると良いと思います。
解決策2:お湯ではなく水やぬるま湯で食器を洗う
お湯を使いながら洗うと、分子が活発化するため油汚れは落としやすくなります。しかしながら肌の保湿という観点でいくと皮脂が落ちやすくなり、毛穴も開いてしまいます。「寒い冬に水洗いは厳しすぎる」という方は、体温以下のぬるま湯にして洗い物をすると良いでしょう。
解決策3:洗剤を変える
ゴムアレルギーの方や、ゴム手袋をつけている方がどうしても気になるという方は洗剤を界面活性剤不使用のものに変えましょう。界面活性剤を不使用・ごく少量のみ使用したタイプの洗剤は以下の記事で紹介しているので、こちらをぜひご覧ください!
解決策4:ハンドクリームを変える
ゴム手袋をしたり洗剤を変えるなどの方法で手荒れ対策をしていたとしても、最終的にはしっかりとした保湿が必要になります。ハンドクリームにも様々なタイプのものがあり、症状によって適した成分を配合したものを選ぶ必要があります。軽くカサついている場合は高保湿のシアバターやヒアルロン酸を配合したもの、ひび割れやあかぎれなどの症状がでてしまっている場合はビタミンC・Eを配合したものが良いでしょう。
まとめ
いかがでしたか?日々の生活で手に一番負担のかかる家事は食器洗いの時です。年を重ねるごとにじわりじわりと負担が蓄積してきますので、可能な限り早くケアをし始めましょう!
手は異性にも同性にも意外と見られている部分なので、大切にしてあげましょう♪