みなさん、「サンザシ(山査子)」という植物をご存じでしょうか。
中国料理や漢方に興味のある方や、植物がお好きな方ならご存じの方も多いと思います。
このサンザシは実がなりますが、実にはとても栄養や効能があり、中国では古くから食用だけでなく漢方薬としても用いられてきました。
そこで、今回は、この「サンザシの実」について「味や、栄養、おススメの食べ方」などをご紹介したいと思います!
目次
サンザシとはどういう植物なの?
サンザシは、北半球の温帯に分布する落葉木で、バラ科に属しています。
日本には、北海道にオオバサンザシとクロミサンザシが、長野県にはクロミサンザシが自生しています。
その他、栽培品種として人気があり、白い花を咲かせ、赤または黄茶色の実がつくサンザシや、ピンク色の八重咲きのセイヨウサンザシが栽培されています。
サンザシのこの赤い実には古くから薬効があるとされており、食用としても用いられてきました。
実の大きさは、サンザシの種類はかなり多いので、種類によって違いがあり、1㎝くらいから2~3㎝くらいの大きい実まで様々あるようです。
サンザシとアセロラとはどう違うの?
サンザシの実は一見「アセロラに似ている」と思われる方が少なくないでしょう。
しかしアセロラは、キントラノオ科の低木の植物で、西インド諸島周辺に分布しており、サンザシとは全く違う植物です。
「アセロラ(acerola)」という言葉は、スペイン語名で、和名は「バルバドスサクラ」と言います。
最初に見たスペイン人が、「さくらんぼ」に似ているため、「さくらんぼ」という意味の「cereza」と言ったことが、アセロラの名前の由来の一つとして言われています。
味と栄養価はどうなの?
生のサンザシの実は、酸っぱい味がします。この「酸っぱいサンザシ」の中で、栄養素的に特に注目したいのが「ポリフェノール類」の含有量の高さです。ポリフェール類の中でも「カテキン」が特に多く含まれており、100g中に200〜800mg含まれています。
カテキンの含有量は、リンゴが20~75mg、ブルーベリーが10~20mg、赤ワインが100〜150mgなので、サンザシに含まれるカテキンの量はかなり多いと言えます。
気になる栄養素をリンゴと比較してみた結果が下記の通りです。サンザシはミネラルを豊富に含んでいるのも特徴です。
果実可食部に含まれる成分(/100g) | サンザシ | リンゴ |
---|---|---|
カテキン | 200〜800mg | 20~75mg |
ビタミンC | 81mg | 4mg |
クエン酸 | 285mg | 0mg |
食物繊維類 | 1.7mg | 1.4g |
カルシウム | 56.9mg | 3mg |
鉄 | 0.75mg | 0.1mg |
マグネシウム | 14.8mg | 3mg |
※参考:日本食品標準成分表、山栄開発株式会社ブログ
サンザシの効能は?
サンザシの実は、中国では古くから漢方薬にも使われるなど栄養価豊富な果実です。
そして日本に入ってからも、同じように漢方薬として用いられてきました。ですから、サンザシを知る方々は、「漢方果実」としての認識が高いようです。
先に述べた通り、サンザシには、カテキンを代表とするポリフェノール類を多く含むため、私達の体に様々な効能があると言われてきました。
サンザシのドリンクやジャムなどを販売している山栄開発株式会社によると
・胃腸の働きを整える
・血液の流れをよくする(血圧を下げる)
・コレステロール値を低下させる
などの効能が期待できるといわれています。
サンザシには副作用などの危険性はないの?
厚生労働省「総合医療」情報発信サイトによりますと、セイヨウサンザシの場合、大人が短い間摂取する場合は、ほとんどの人に対して安全だと言われています。
しかし、まれにおきる副作用として、「胃のむかつき感や頭痛、めまい」などがあるということなので注意は必要でしょう。
サンザシのおいしい食べ方・レシピとは?
サンザシは主に漢方薬として使用されたのが始まりのようですが、本場中国では、いろいろな料理やお菓子に使用されています。それは、屋台から高級料理店までに及び「さすが中国!」と驚きを禁じえません。
では、日本ではどうなのでしょうか。
私自身、サンザシの実自体は、観葉植物では見たことがありますが、スーパーなどで「食用」としては見かけたことはありません。サンザシは日本ではあまり一般的ではないように思いますが、近年健康志向の方々を中心に、通販等で「サンザシ商品」を求めるようになってきたようです。実際、通販サイトなどを見てみると、人気商品となっているものがあるんです。
そこで、この通販で売られている「サンザシの食品」で、「ずぼらな私にもできる。」サンザシ料理のレシピを3つ試してみましたのでご紹介いたします!
また以下のレシピに使用するときにおすすめなサンザシの商品もあとでご紹介しますので、ぜひそちらを使ってみてください!
サンザシジュース・クリームソーダ
サンザシジュース(濃縮タイプ)が販売されていますのでこれを使用します。(おすすめの希釈用サンザシはあとでご紹介します)
【サンザシジュースの作り方】
・サンザシジュースはシンプルに希釈タイプをミネラルウォーターで割るだけです。
【サンザシ・クリームソーダの作り方】
・5倍に割る水を炭酸に変えましょう!そのまま飲めば「サンザシ・ソーダ」に、アイスをトッピングすると「サンザシ・クリームソーダ」の出来上がりです。
暑い夏にぴったりではありませんか?カルピスのように、濃さは自分の好みに合わせて作ってください♪
サンザシのジャム
サンザシのジャムは、もし、生のサンザシが手にはいったら挑戦してみましょう。
【作り方】
・サンザシ(500~600g)を洗って、へたと種を取ります。
・サンザシを鍋に入れてお好みの甘さの砂糖を入れます。
(通常のジャムは果物と同量の砂糖を入れますが、私はひかえて半分くらいにしています。)
・水を少量入れて煮ます。30分程度で出来上がり。
・冷めると少しずつ固まります。
サンザシのホットケーキ
サンザシ入りホットケーキは、ホットケーキミックスを使った簡単ケーキです。子ども達にもよろこばれると思います。
【作り方】
・ホットケーキミックスに水をいれて生地を作ります。
・そこに、サンザシのパウダーかサンザシポーションを混ぜます。
・フライパンに油をひいて適当な大きさに焼きます。
ちなみに、フライパンでなく炊飯器でも作ることができます。
私は、ズボラなので、ホットケーキミックスを使う場合、「普通炊きモード」で、大きなケーキとして作ります。興味のある方はお試しください!
おススメのサンザシ商品をご紹介!
サンザシはスーパーで見かけることはあまり多くありませんが、amazonや楽天ですと結構サンザシの関連商品数も多いですので楽に手に入ります。
サンザシの食品には、大きく分けて、
・希釈するドリンクや液体タイプ
・ドライフルーツ
・パウダー
・加工品
の4つがあります。
それぞれご紹介させていただきます♪
希釈するドリンクや液体タイプ
サンザシを試してみたい!という時に一番始めに選択肢に挙がるのがサンザシのドリンクです。5倍希釈程度の濃縮果汁が多いです。
味はどのメーカーもあまり違いはありませんので、購入時の値段のコスパで選ぶと良いでしょう。
ドライフルーツ
ドライフルーツと言ってもサンザシを乾燥させたものはそのまま食べるのに向かないので、サンザシのドライフルーツは砂糖で煮込んだものがほとんどです。ちょっとしたおやつには最適ですが、砂糖で煮詰めているだけあって糖分はかなり高くなってしまいますので食べ過ぎにはくれぐれも注意しましょう。
パウダー
主にスムージーなど、液体に入れて栄養価を強化するために使用します。ホットケーキに入れるのもできればこちらのパウダーが良いでしょう。
加工品
サンザシの加工品はそこまで多くありません。
こちらはサンザシのお菓子です。味はさきほどご紹介したドライフルーツとほとんど同じで、食べやすいように薄くカットしてあります。
まとめ
いかがでしたか?
昔からある、しかし、あまり知られていないスーパーフードである「サンザシ」ですが、この機会に、お試ししてみてください!