今更聞けない!塩麹って一体何?効能やおすすめの食べ方をご紹介します!

今更聞けない!塩麹って一体何?効能やおすすめの食べ方をご紹介します!
2019年9月26日 高橋 弥生
高橋 弥生
In ホームクッキング
塩麹

塩麹といえば、2012年頃に爆発的にヒットした調味料というイメージが強いかもしれません。当時気にはなったけど使ったことがないという方や、ブームのとき買ってみたけど一度使ってそれっきり…という方もいますよね。
ですが、塩麹は単なる一時的なブームの商品ではなく、日本で昔から伝統的に使われている歴史ある調味料です。使い方がわかればお肉やお魚を手軽に美味しくできるので、使い方のわかってる人にとっては毎日のお料理に欠かせないほどの存在になります
塩や醤油の代わりに使うことで減塩調理を可能にしたり、肉・魚・野菜の旨味を引き出したり、つけだれやソースとして使用できたりと、調理の様々な場面で和洋問わず活躍してくれる万能調味料といえます。

今回はそんな塩麹の魅力について、そもそも麹って何?という疑問から、塩麹の効能、作り方やレシピなどまとめてみましたのでぜひ参考にしてみてください!

塩麹ってどんなもの?

塩麹
塩麹とは、麹に塩と水を加えてペースト状に発酵・熟成させた調味料のことです。

そもそも麹って何?

麹(糀)は米などの穀物を蒸した後、「麹菌」で発酵させたものです。
麹に使用される穀物には米を始め、大豆、麦などが使用されており、「穀物の種類×麹菌の数」の組み合わせで沢山の種類が作られています。
麹菌といっても1種類のみではなく、日本酒や味噌、醤油などに使用される「黄麹菌」、焼酎に使用される「白麹菌」、泡盛に使用される「黒麹菌」など沢山の種類があります。

「塩麹」に使用されるのは、「お米×黄麹菌」で作った米麹を使用することがほとんどです。
つまりこんな感じですね。
お米 × 黄麹菌 = 米麹
米麹 × 塩 × 水 = 塩麹

塩麹と塩糀の違い

こうじは、米、麦、大豆などの穀物から作ることができますが、「麹」はそれらのこうじ全般を表します。一方、「糀」は原則的には米麹のみを指します。
ですが、塩こうじは基本的に米こうじで作るので、「塩麹」も「塩糀」も違いはありません。

では麹、米麹、塩麹が理解できたところで塩麹の健康的な効能を解説していきたいと思います。

塩麹の効果(メリット)

肉や魚を柔らかくし旨味・コクを出す

塩麹と魚
米麹には、代表的な3つの消化酵素が含まれています。それぞれ以下のとおりです。

アミラーゼ:でんぷんを糖に分解して甘みを出す
プロテアーゼ:タンパク質をアミノ酸に分解してうまみを出す
リパーゼ:脂肪を脂肪酸とグリセリンに分解してくれる

これらの消化酵素により、肉や魚を柔らかくし、味にコクを出してくれます





減塩になる

塩の代わりに塩麹を使用して調理する際には、レシピ通りの味にするのに、塩麹はレシピ上の塩の倍の量必要になります。
例えばレシピで塩が小さじ1杯必要だとしたら、塩麹を代わりにするときは小さじ2杯を使用します。
2倍も使うの!?と思われるかもしれませんが、塩麹に含まれる塩分量は塩の1/4ほどなので、調理に使用する量が2倍だとしても塩分量は塩の半分ということになります。
また減塩をしっかり行いたい場合は、肉や魚を漬けて調理する際に、漬けたあとに焼いたりする前に塩麹を拭き取ると良いです。

当たり前ですが塩麹はそれ自体に塩が含まれているので、減塩になるとはいえ使いすぎには注意してください
ですが先にも述べたとおり、塩麹は料理のコクを出してくれるため、たくさん使う必要がなく、美味しく減塩調理を仕上げることができます

塩麹の作り方

塩麹は家庭でも手作りすることができます。
作り方は、以下のとおりです。

①塩1:麹3:水4の割合でよく混ぜて、5〜10日室温で発酵させます。
例:塩50g、米麹150g、水200cc
②発酵させている間、1日1回くらいスプーンなどでムラがないように撹拌します。
③麹と水がなじんで、色が少し茶色がかってきたら完成です。

完成したら香りも甘酒のような甘酸っぱい発酵臭が漂います。

常温でつくる場合、5〜10日間と長期間かかってしまうので、なかなか手作りはしにくいと感じがちですが、ヨーグルトメーカーや炊飯器の保温機能などを使用して60℃ほどに維持することができれば、6時間ほどで作ることができます。

出来上がった塩麹は、冷蔵庫で数ヶ月は保存することが可能、冷凍保存も可能です。

手作りなら塩分はお好みで調整可能!

上記のレシピで塩麹を手作りした場合、出来上がった400g塩麹中、塩が50gですので塩分濃度は12.5%程度になります。
10gの塩麹に1.25gの塩分が含まれているということになりますね。

減塩中の方は塩の配分を下げれば塩分の調整は可能です。ただ塩分濃度を低くすれば低くするほど雑菌の繁殖リスクは上がってしまいます(=日持ちしなくなる)ので、少量ずつ作るといった工夫が必要です。

塩麹の使い方・人気レシピ

塩麹からあげ

塩麹からあげ
鶏もも肉に塩麹、生姜、にんにく、醤油、酒を揉み込み、ラップして20分置きます。
ごま油、卵、小麦粉、片栗粉をいれ、油であげれば、塩麹唐揚げの完成です。
塩麹からあげは通常のからあげよりジューシーで旨味たっぷりに仕上がりますので、一番おすすめなレシピです。
塩麹からあげのレシピ詳細はこちら。

塩麹豚

塩麹ぶた
豚バラ肉の全体に塩麹をぬり、ジップロックなどの密封できる袋にいれ、空気をストローなどをつかって抜きます。
炊飯器に袋のまま豚バラ肉をいれ、4時間保温します。
4時間後、保温のスイッチを切り、そのまま常温になるまでゆっくりと冷ましたら完成です!
そのまま食べたり薬味を添えたりしても美味しいですが、チャーハンなどにいれるのもおすすめです。
塩麹豚のレシピ詳細はこちら。



ツナと塩麹のバーニャカウダ

ツナ缶を包丁でペースト状になるまで叩き、すりおろしたにんにく、オリーブオイル、塩麹と一緒に小鍋で5分ほど煮詰めれば、バーニャカウダソースの完成です。
野菜スティックやバケットをつけて食べれば絶品です。
ツナと塩麹のバーニャカウダのレシピ詳細はこちら。

おすすめの市販の塩麹

塩麹は手作りしたほうがやはりコスパは良いのですが、手間がかかるため、やはり市販のものは便利です。
おすすめの市販の塩麹については別記事にて紹介していますので、ぜひそちらも御覧ください。





いかがでしたか?

塩麹は、肉や魚を柔らかくおいしくするだけでなく減塩にもなる一石二鳥の調味料であることがわかっていただけたのではないでしょうか?
ぜひ、食卓に取り入れてみてくださいね!