栄養凝縮?!ドライベジタブルを食べよう!

栄養凝縮?!ドライベジタブルを食べよう!
2020年2月25日 高橋 弥生
高橋 弥生
In フード全般
ドライトマト

ドライベジタブルってご存知ですか?その名の通り乾燥させた野菜、干し野菜のことです。たとえば、切り干し大根や干し芋はドライベジタブルのひとつです。
野菜を貰ったり安くて買いすぎてしまった、なんてことがありますよね。そんな時にドライベジタブルにすれば長期保存がきくほか、乾燥させたことでかさが減り野菜をたくさん食べられるようになることからジワジワと注目が集まっています。

ドライベジタブルになると栄養アップ?!

ドライベジタブル(トマト)
干し野菜にすることによって野菜の中の水分が減り、栄養価は凝縮されグラムあたりの栄養価が上がります。旨味も凝縮されて素材の味が濃くなるので、塩などの調味量が少なくて済むことからヘルシーという効果も。
野菜によって分量は異なりますが、カルシウムやビタミン、食物繊維や鉄分などの栄養素は凝縮されます。一方、熱に弱いビタミンCや葉酸は減少してしまうので他の食材で補うなどして、様々な食材から栄養をとることをおすすめします。
つまり栄養素は凝縮されはしますが不足する栄養素もあるので、野菜を全てドライにするなど極端なことをせず、生野菜とドライベジタブルの両方をうまく摂るようにするのがお薦めです。野菜が多くて痛ませてしまいそうなときにドライベジタブルにするくらいの頻度でちょうどいいのかもしれませんね。

セミドライとフルドライ

干し野菜には、セミドライとフルドライの2種類あります。
セミドライはその名の通り、水分が残る状態で乾燥させた干し野菜のことです。セミドライの干し野菜は水分が残っている分、普通の野菜の食感に近いのに旨味が濃縮されている状態なので美味しいですが保存向きではありません。水分が多く含まれているとカビが生えてしまったり、雑菌が繁殖する原因となります。できるだけ早く食べきってしまいましょう。
フルドライは長期保存を目的としたもので、野菜の水分をしっかりと飛ばした状態の干し野菜のことです。フルドライはトマトやレンコンだったらそのまま食べれますが、野菜によっては調理前に水やお湯などにつけて戻す必要があります。

ドライベジタブルの作り方

まずは乾燥させたい野菜を切ります。厚みが薄く、切り口の面が大きいほど乾燥しやすくなります。人参や大根はピーラーなどで薄くしてもいいですね。ポイントは干すと水分が抜けて小さくなるので、理想の大きさよりは少し大きめに切ることです。ただ薄めに切るということは「乾燥しやすい=乾燥させる時間が短い」ということであり、天日干しする場合は虫がついたり雑菌が繁殖するリスクを下げることができ、レンジやオーブンで作る場合は電気代を節約できるというメリットがあります。

野菜を切ったら様々な方法で野菜を干していきます。干し方は「天日干し」「電子レンジ・オーブン」「ディハイドレーター」の3通りです。

①天日干し


野菜をザルに並べ、乾燥した天気の良い日に風通しの良い日なたで干します。干す時間帯は午前10時〜午後3時くらいがベストです。基本的には冬季を中心とした、気温の低い時期にしかおすすめできません。
セミドライの場合は数時間から半日、フルドライの場合は数日から1週間干します。
干し方はザルに並べる以外にも、干し物専用のネット付きのカゴや洗濯バサミに吊るすなんてやり方もあります。
ですが基本的に家庭でドライベジタブルを作る場合、日本の気候では湿気によってカビや殺菌が発生する可能性が高いため、あまりおすすめしません。

衛生を考えるのであれば以下のようなドライベジタブル専用のバスケットやかごを購入してから試してみるのがおすすめです。

②電子レンジ・オーブン


電子レンジやオーブンでもドライベジタブルを作ることができます。洗った野菜の水分を拭き取ったら、キッチンペーパーの上に重ならないように並べます。
電子レンジは、葉物だと500Wで1分〜1分半ほど温めてそのまま放置しておくと水分がしっかりとびます。野菜によって温める時間が変わるので、少しの時間ずつ様子をみながら温めるのが良いと思います。
オーブンだと100℃くらいの低温で20〜30分温めます。温度が高いと焼けてしまうので、こちらも低温で少しずつ加熱するのがポイントです。また、葉物は熱が通りやすいのでオーブンには適していません。
 
ちなみに以下のような道具を使えば、じゃがいも、れんこん、さつまいもなどをスライスして電子レンジでチンするだけで、油を使わずに野菜チップスを作ることができます!1回に作れる数は限られてしまいますが、手軽な値段で簡単に作れますので、ディハイドレーターを購入するほどではない方はこういったもので試してみるのもおすすめです。

③ディハイドレーター(食材乾燥機)

ディハイドレーター
ディハイドレーターとは温風を食材にあて続け、水分を蒸発させる食材乾燥機です。ディハイドレーターを使えば気候に関係なくいつでもドライベジタブルやドライフルーツを作ることができます。かなり時間がかかることと電気代がかかる、本体が高価なデメリットもありますが、品質を一定に保てる上に天日干しより圧倒的に衛生的なので、オーブンやレンジより自然な仕上がりを求めるならディハイドレーターの使用をおすすめします。ディハイドレーターについて詳しくは以下の記事に詳しく書いていますので、もし興味があったらチェックしてみて下さい。

ドライベジタブルに人気の野菜

では実際にドライベジタブルに挑戦するとして、どの野菜をドライにすると美味しいのでしょうか?ドライベジタブルにするのにおすすめの野菜をご紹介します!





だいこん


ピーラーで細長く切って干せば切り干し大根に、分厚く切って焼いても美味しくおすすめです!

しいたけ

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干し椎茸も普通に商品として販売されているのでメジャーなドライベジタブルですね!出汁がたっぷりでる干ししいたけは、自分で干すとコスパも◎。丸干ししたものとカットしたもので干すと、料理をするときに使いわけができて便利です。

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また、しいたけ以外のきのこも干すと特有の旨味が凝縮されて、とっても美味しくなりますよ!

にんじん


にんじんしりしりは栄養たっぷりでお弁当用のつくり置きにもピッタリですよね!そんなにんじんもドライベジタブルにしておけば、保存もばっちり!干したことによって甘みも凝縮されます。料理するときには、お湯に20分ほどつけて戻してから使うと良いです。

れんこん

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れんこんチップスは野菜チップスで人気ですよね。薄くスライスして干せば、揚げない野菜チップスができあがります!



トマト

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塩を振り、半分に切って断面を上にして干しましょう。セミドライでもフルドライでも美味しいです。


ドライトマトをオリーブオイルや酢に漬ける人も多いようです。

さつまいも

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私達がイメージする干し芋はさつまいもをセミドライしたものです。ふかしたさつまいもを食べやすいようにカットしてからセミドライにすると、イメージしたとおりの干し芋ができあがります。

ドライベジタブルの保存方法

ドライベジタブルは湿気に弱いので、しっかりと密閉できる容器に保存しましょう。
セミドライのものは冷蔵保存で4〜5日、冷凍保存で1週間ほどで食べきりましょう。
フルドライのものは常温で1〜2ヶ月保存することができます。





いかがでしたか?

野菜チップスは油で揚げてなければいいなと今まで思っていた人も多いですよね。ドライベジタブルの野菜チップスなら揚げていないのでとってもヘルシーです。ジワジワときているドライベジタブル、これからもっと流行するかも?!