子供を泣き止ませたい時に読ませるべき絵本15選

子供を泣き止ませたい時に読ませるべき絵本15選
2018年7月14日 caeser
In 育児・ベイビー
泣いている赤ちゃん

泣くのは子供の仕事だ! と言っても、泣き続けられるというのは親も子供もツライことですよね。なんとか回避できれば――それも笑顔になってくれればいいのに、と思ったママパパは多いのではないでしょうか。
理想を言えば、あかちゃんや子供の望みだったり泣く理由を理解してあげるのが一番ですが現実には難しいですよね。
それでもひとまず泣き止んでもらって、笑顔に戻って……。それからなにが望みか考えてみるのもひとつの方法だと思います。
ママやパパも一呼吸おける、絵本が持つ言葉の力をちょっと借りてみませんか?

1歳(生後8ヶ月頃含む)向け

乳幼児は「ぱぴぷぺぽ」の破裂音を好む傾向にあると言います。筆者の息子も泣いたりグズッたりした時などに、有名なあの「Tシャツに張りついたカエル」のオープニング曲を何度もリピートして歌った経験を持っています。
紹介する絵本はそのタイトルを間違えていないか何度も確認してしまうほどのぱ行の羅列ぶりで驚いてしまうかもしれません。
ちょっと大げさなくらいの発音で読むのがおすすめですよ!

ぱっぴぷっぺぽん 著:うしろ よしあき

ぱっぴぷっぺぽん (こどもえほんランド)
真っ白な背景の中に箱と女の子。そして「ぱっ、ぴっ、ぷっ、ぺっ、ぽーん!」の言葉にあわせて、箱から色とりどりの玉が飛び出してきます。お話の中にある赤い文字は子供に繰り返して言ってもらうしかけになっているので、普段から読み聞かせていると、お子さんもうっかり反応してしまうかもしれませんね。カラフルな玉が馬や車を象っていくのも見ていて楽しい絵本です。

ぽぱーぺぽぴぱっぷ 著:谷川 俊太郎

ぽぱーぺ ぽぴぱっぷ (谷川俊太郎さんの「あかちゃんから絵本」)
おそらく、読みながらママやパパの頭には「?マーク」が浮かぶことでしょう。しかもお話になっていない展開で、ひたすら無造作に続くぱ行を読まなければならない、大人にとっては苦行のような絵本です。しかし、子供にはたまらない魅力がいっぱい詰まった絵本となっています。
ページいっぱいに描かれた挿絵はまるで子供の落書き(失礼)のようですが、のびのびとしていて言葉の動きにあわせて変化していきます。ここも魅力のひとつです。さまざまなイントネーションやリズムで読んでみてください。もしかすると大人もハマる一冊かもしれません。

ぽんぽんポコポコ 著:長谷川 義史

ぽんぽんポコポコ (はじめての絵本たいむ)
ページいっぱいに描かれているたぬきさんやゴリラさん、カエルさんのおなか。そこをぽんぽんポコポコと腹鼓のように打っているわけです。「ぽんぽん」をママパパが、「ポコポコ」を子供に言ってもらうことで楽しい気分になっていくのではないでしょうか。お話の最後にはパパの立派なおなかも出てきますので、そこも笑いのツボになるかもしれませんね。





ぽぽぽぽぽ 著:五味 太郎

ぽぽぽぽぽ (偕成社の五味太郎絵本)
野原を走る汽車と「ぽぽぽぽぽ」の擬音だけで物語が進みます。場面に応じてためてみたり早口にしてみたりすると、より臨場感が出て子供も喜ぶのではないでしょうか。ほかに「ははははは」「ビビビビビ」などのシリーズがあります。それぞれの擬音にあったお話(?)が進みますので、破裂音に飽きたときにはほかの音でチャレンジしてみてはいかがでしょうか。読み手泣かせの絵本ですが、子供は喜ぶのでがんばってください!

ぱかっ 著:森 あさ子

ぱかっ (はじめてえほん)
大好きな破裂音の後に、なにがくるかな? なにが出てくるかな? といった期待を持たせてくれる二重に楽しめる絵本です。たまごさん、わにさん、おべんとうさんと続きますが、それぞれの「ぱかっ」の後にわくわくどきどきハラハラするようなイラストが待っています。

2歳向け

繰り返しの言葉を好むようになる2歳頃。ふだんの生活でも物と言葉、行動と言葉を結びつけていくきっかけになるような絵本を読み聞かせていると、いざというときに反応を示してくれるかもしれません。
また、遊びの中でも期待を持たせるようなものも喜ぶので、紹介する絵本はこの特徴がふんだんに取り入れられたものを集めてみました。期待を持たせる間を意識して読んでみてください。

つみき 著:中川 ひろたか

つみき (はじめての絵本たいむ)
どんどんと積み上げられていくつみき。そのつみきには一つ一つ顔があり、表情もあります。10個積み上げられたところで拍手喝采となりますが、ぐらぐらとゆれ始めて……? この後を想像するとハラハラどきどきです。つみきの表情も慌てているものへ変化しています。想像力ゆたかな子供にはぴったりな一冊です!

たまごのあかちゃん 著:神沢 利子

たまごのあかちゃん (幼児絵本シリーズ)
次々に出てくる色々なたまごに、かくれんぼをしているのはだれ? と問いかけて進みます。ニワトリのあかちゃん(ヒヨコでは無く、ニワトリのあかちゃんです!)やカメのあかちゃん、ペンギンのあかちゃんたち。ページのカラフルな色はそれぞれの動物をイメージさせる鮮やかな色なので子供の目も引きますよ。



こちょこちょももんちゃん 著:とよた かずひこ

こちょこちょ ももんちゃん (ももんちゃん あそぼう)
ももんちゃんあそぼうシリーズからの一冊。こぐまさんやおさかなさんまで、出会うお友達にこちょこちょとくすぐっていく、ももんちゃん。最後のお友達はサボテンさんですが……。こちょこちょの仕草をしながら読むと効果絶大ではないでしょうか。普段からこちょこちょ遊びをしているとなおさら効果が期待できますね!

だるまさんシリーズ 著:かがくいひろし

だるまさんシリーズ「が・の・と」(3点セット)
大人気シリーズ「だるまさん」です。慣れ親しんだだるまさんのフレーズの後にいろんな状態のだるまさんが待っています。次のだるまさんはどんなだるまさんなのかな? と期待でわくわく。何度も読み聞かせていて知っているけれどわくわくしてしまう絵本です。だ・る。ま・さ・ん、のフレーズの表情が全ページ違っているのもおもしろいですよ。大人もくすっとしてしまうおススメ絵本です。

3・4歳向け

自我が育ち始めるこの頃。どこで覚えてきたのか汚い言葉を使うことがありませんか? 汚いといってもいわゆる誹謗中傷とはちょっと違った「汚さ」です。アホ・バカ・うんこなどです。うんこについては昨今その魅力?が見直されて漢字ドリルや算数ドリルが爆発的に売れたことをご存知の方もいるかもしれません。また就学してからの児童の排便に関しては深刻な問題でもありますね。
アホ・バカなど悪口は論外ですが、うんこなどは大切な排泄問題としてうまく話してあげたいものです。
というまじめな説明をさせていただきましたが、子供が無条件に反応する「うんこ」がテーマの絵本を集めてみました。泣いていてもこのワードには反応せずにいられないのではないでしょうか?

みんなうんち 著:五味 太郎

みんなうんち (かがくのとも絵本)
五味太郎さんのロングセラー本です。ゾウさんにらくださん、おさかなさんにへびさん。もちろん子供も大人もみんなうんちをします。どんなうんちかな? と問いかけながら、生きているからうんちが出るのだと至極当たり前のことをユーモラスに語っていきます。食事をしているページではそれぞれの動物がなにを食べているかも描かれていて、意外にシュールだったりします。

うんこしりとり 著:tupera tupera

うんこしりとり (コドモエ[kodomoe]のえほん)
「こ」で始まって「こ」で終わるという、終わりが見えないしりとりの数々。とにかく「こ」で始めなければいけないので、中には“こっそり”や“校長先生”、“凍った”なんていうのもあります。ページをめくるたびにわかっていても笑える絵本です。いろんな「こ」のつくうんこが出てきますが、想像力たくましい子供ならではの発想のうんこを聞き出してみてはいかがでしょうか?

うんこダスマン 著:村上 八千世

うんこダスマン (うんこのえほん)
胸にうんこのマークを掲げたうんこダスマンがうんこの大切さを説いていく……わけですが、もちろん子供向け絵本なので登場してくる動物やうんこはきちんとデフォルメされています。毎日きちんとうんこを出すための「やさいせんいのじゅつ」「おみずゴックンのじゅつ」など子供向けでありながら便秘に悩むママもこっそり参考になるかもしれない一冊です。

うんぴ・うんにょ・うんち・うんご 著:村上 八千世

うんぴ・うんにょ・うんち・うんご―うんこのえほん
タイトルにもあるように、うんこにもいろいろな種類がありますね。お腹の調子によって柔らかだったり硬かったり、臭かったりと様々です。とかくうんこは敬遠される存在ですが、その状態を観察すると体調の変化も発見できます。うんこが出るのは恥かしいことではなく、堂々とうんこに行こうと応援している絵本です。泣いている子供の気を引くワードではありますが、とても大切なうんこ。とくに小学校入学を控えている子供には我慢せず、元気よくうんこに行こうねとママも応援してあげてくださいね!

 
 
うんこではありませんが、こちらもおすすめです!

しろくまパンツ 著:tupera tupera

しろくまのパンツ
パンツをなくしてしまったしろくまさんがねずみさんとパンツを探しにいくお話ですが、カラフルなパンツをいろんな動物がはいていておもしろいのと、パンツの形をした穴もおもしろい本となっています。そして絵本なのにオチがあるという結末なので、大人も楽しめる一冊です。絵本の帯が赤いパンツ型というのも遊び心があって楽しいですよ。

ブロンズ新社
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えがないえほん 著:

えがないえほん
ルールが設定されている絵本というのも珍しいですが、この本はそれをきちんと守ると子供が大喜びするのです。ぶりぶりぶーなんて大笑いではないでしょうか。ママもパパもノリノリで読むことをおすすめします。作者は海外の方ですが、子供心をよく掴んでいると思いますし、それを日本の子供に伝わるように翻訳された大友剛さんのセンスにも脱帽です。絵本に描かれているフレーズで声をかけると、子供の涙もちょっとは引っ込むかもしれませんよ?

いかがでしたか?

泣くことにはやっぱり意味やその子の思いがあるものです。楽しい言葉あそびの絵本やおもしろいワードで機嫌が直ることもあれば、難しいこともあります。そんなときは優しくハグして背中をトントン。膝に乗せてあげて絵本を読んであげるのもいいですね。
一番大事なのは泣いてるきみも「大スキだよ」の気持ちを込めることではないでしょうか。
なによりママやパパの気持ちにも余裕が生まれるように、ちょっとバカバカしさも感じられる絵本を選りすぐりました。ふざけた、ちょっとおバカなフレーズは子育てに疲れてきている親の心も軽くしてくれるのではないでしょうか。肩の力をふっと抜いて、子供といっしょに声を出して読んでみてくださいね。
今回ご紹介した絵本が、子供も親も元気が出て笑顔になれる一冊になるといいですね。

 

※月齢による説明文には「シリーズ 子どもと保育」0歳児 秋葉英則・白石恵理子監修、大阪保育所研究所編(かもがわ出版)および「0歳~6歳 子どもの発達と保育の本」港区保育を学ぶ会執筆、河原紀子執筆・監修を参考にいたしました。