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第三、第四のミルクに注目が集まっている?!
近年、牛乳の代わりとなる「第三のミルク」「第四のミルク」とも呼ばれる植物性の代替ミルクに世界的から注目が集まっています。スターバックスでもソイミルクに変更するカスタマイズは人気ですよね!
牛乳アレルギーの人や、乳製品を取れない菜食主義の人はもちろん、乳製品をとるとお腹がゴロゴロしてしまう乳糖不耐症の人たちからも、植物性ミルクは特に熱い支持を得ています。
植物性ミルクのメリット
- 牛乳アレルギーの人や菜食主義の人、乳糖不耐症の人も飲むことができる。
- 動物性たんぱく質の過剰摂取を防げる
植物性ミルクのデメリット
- 市販のものは添加物が含まれているものが多い
- お菓子をつくる際には分量に注意
デメリットにあげたお菓子作りですが、もちろん代替は可能です。しかし牛乳と同じ分量だとうまくいかない場合もあるので、レシピを研究する必要があります。
植物性ミルクには色々種類がありますのでそれぞれのメリット・デメリットがあります。
豆乳(ソイミルク)
牛乳以外のミルクというとまず思い浮かぶのが豆乳ではないでしょうか?
豆乳はそのイメージ通り「第二のミルク」と呼ばれています。
メリット
- 畑のお肉とよばれるほど栄養豊富(たんぱく質、必須脂肪酸など)
- 代替ミルクの中で、最も日本で手に入りやすい
- 広く普及しているため味やブランドの選択肢も豊富
デメリット
- 遺伝子組み換え原料を使っている恐れがある
- 調整豆乳は砂糖や塩だけでなく、植物油脂や乳化剤などの添加物が入っていることが多い
- 大豆アレルギー
豆乳の一番のメリットはその手軽さでしょう。スーパーからコンビニまでどこでも気軽に手に入るというのは継続的に食生活に取り入れる上で欠かせない要素の一つです。
数ある市販の豆乳でおすすめのブランドは「プロヴァメル」です。プロヴァメルはヨーロッパではNo.1の豆乳飲料ブランドで、植物性飲料のパイオニア的な存在ともいえます。プロヴァメルのソイミルクは有機JAS認定を取得しており遺伝子組み換え作物を使用していないほか、着色料・保存料不使用、もちろん植物性なので乳糖フリーです。また豆乳の味が苦手という方にもぴったりな様々なフレーバーのソイミルク商品も販売しています。ぜひ飲み比べて自分のお気に入りの味を見つけてみて下さい。
日本のブランドの商品だと「スジャータ 無調整有機豆乳」がおすすめです。「豆腐もできます」というパッケージで目を引くこちらの商品は、厳選した有機丸大豆を100%使用して作った無調整の豆乳です。「調整豆乳」ではにがりが固まらないため豆腐は作れませんが、こちらは無調整なので、お豆腐も作れるというわけです。
国産の豆乳で飲みやすさでいえば「キッコーマン おいしい無調整豆乳」が飲みやすくお薦めです。コスパも良いので、オーガニックや有機ということにこだわりがないのであれば、キッコーマンから豆乳を始めるのも良いと思います。
市販の商品の添加物が気になるという方は、有機大豆を買って自家製豆乳を手作りするのもいいかもしれません。筆者は知らなかったのですが、豆乳メーカーというものが発売されていました。大豆と水をセットするだけで、わずか約15分ほどで勝手に自家製豆乳をつくってくれます。豆乳以外にもスープをつくれたり、ミキサーとしても使えるので便利そうですね。
アーモンドミルク
アーモンドミルクは、牛乳・豆乳に続く「第三のミルク」として注目されています。アメリカでは豆乳よりも人気があるのだそうです。
アーモンドミルクはアーモンドを数時間水に浸し、粉砕した後に水を加えてこしたもののことです。そのためアーモンドよりは栄養価が落ちてしまいますが、ビタミン・ミネラルが豊富で、牛乳・豆乳に比べて低カロリーかつカルシウムが豊富です。アレルギーの方は摂取することができないのですが、近年は日本でもコンビニなどにも並び、知らない人も少なくなってきていますよね!
アーモンドミルクの味は?
アーモンドミルクはメーカーによって味のばらつきが出やすい飲み物です。理由は飲みやすいように砂糖を加えている商品が多いためです。豆乳よりは癖のないアーモンド風味の飲料といったところでしょうか。砂糖など甘味無添加のものであれば「味のない杏仁豆腐」という表現が一番近いかもしれません。
メリット
- ビタミン・ミネラルが豊富
- 牛乳、豆乳に比べて低カロリーかつカルシウムが豊富
デメリット
- 牛乳、豆乳に比べてタンパク質、炭水化物が少ない。
- 市販のものは、砂糖や塩だけでなく乳化剤や酸化防止剤などの添加物を含んだものが多い。
- アーモンドアレルギー・ナッツアレルギー
アーモンドミルクも手作りできるので、自家製にしてみてはいかがですか?
アーモンドは酸化しやすいので、飲みきる分だけ作るのがおすすめです。家庭での作り方は以前『モデルやタレントの間で人気の”アーモンドミルク”って?』という記事でご紹介したのでぜひ参考にしてみてください!アーモンドミルクの搾りかすはアーモンドプードルとしてお菓子づくりなどに役立ちます。
数時間浸水する手間や搾るのが面倒という方も多いでしょう。その場合は市販のもを購入しましょう。市販のものは添加物が多入っているものが多いので、できれば無添加のものを選ぶようにしましょう。ただ無添加のものだと味が微妙だという方も多いので、加糖してある市販のアーモンドミルクで味に慣れた後、無添加のものに移るのが良いかもしれません。
無添加のものでおすすめのメーカーは「EcoMil(エコミル)」です。エコミルのアーモンドミルクの原料は部分脱脂されたアーモンドパウダー(75%)、とうもろこし由来のマルトデキストリンおよびマルトース(麦芽糖)で、全てオーガニック栽培されたものです。もちろん遺伝子組み換え原料を含みません。スペインの国家的認定機関ENACの認証、有機JAS認証を取得しており安心安全の品質です。無糖のものとアガベシロップのはいった甘味のあるもの、それぞれパウダータイプのものもあります。無添加のものは結構ストイックな味になるのでアガベー入りのものから始めると良いかもしれません。
エコミルは美味しい上に余分なものを添加していないため体には良いのですが、高すぎるのが難点です。
ライスミルク
「第三のミルク」としてアーモンドミルク以外に注目されているのがライスミルク。ライスミルクはほんのりとしたお米の甘味が特徴ですが、さらっとしていてやや薄いです。そのため、シリアルやグラノーラにかけて食べるのには適しています。
またライスミルクには白米を原料にしたものと玄米を原料にしたものがあります。
おすすめは玄米のライスミルクです。ローランでも『発芽玄米・寝かせ玄米…玄米の苦手を克服して美味しく食べよう!』という記事内で紹介しましたが、玄米は精米されていない米のこと。玄米の栄養素の95%が精米するときに取り除いてしまうヌカの部分に含まれているので、玄米は白米に比べて栄養価が高いです。
メリット
- 牛乳と比べて低カロリー・低脂肪
- コレステロール0
- ナッツに比べてアレルギーを起こしにくい
デメリット
- 過剰摂取は糖分過多になる可能性がある。
- 市販のものは保存料や植物油脂などの添加物を含んだものが多い。
- 手作りのものはすぐ飲まないと食中毒を起こす可能性が高い。
- 生の米でつくったものは消化がよくない(炊いたお米でつくったものは◎)。
ライスミルクは玄米か白米と水、塩をミキサーにかけるだけで超お手軽に自分でつくることができるのですが、玄米や白米には耐熱芽胞菌がついている場合があり、高熱殺菌しない限り食中毒の原因になることがあります。そのため作ってすぐに飲み干さないのであれば、ライスミルクは殺菌処理している市販のもののほうがおすすめです。
有機ライスミルクで圧倒的に美味しいのがイタリアの「VITARIZ(ビタリッツ)」です。
砂糖などは無添加ですが米を発酵させることによりデンプンが糖化しているため飲みやすい甘酒のような甘さになっています。圧倒的に美味しいため、ライスミルクを試してみるなら最初にビタリッツを飲んでみることをおすすめします。
価格が日常使いには少し高いのが難点です。さらに購入できる場所が本当に限られており、基本的にはネットで購入することになるのですが、ネットだと10本単位などからしか注文できない事が多いのも難点です。個人的には10本単位で買っても後悔しないクオリティなのですが、はじめての方だと躊躇すると思いますので、楽天やamazonをチェックして1本単位で購入できる店を探してみてとりあえず試してみてください!必ずハマると思います!
国産のものが良い場合は「匠が大好きなプレミアム・ライスミルク」が良いでしょう。国産(石川県産)の米のみを使用し、北陸の霊峰である白山を源流とする水で作り上げています。味はまあ米麹の甘酒といった感じです。ライスミルクは米の形を少し残して仕上げてある商品が多いのですが、こちらはきちんと濾してあるのか液体のみの仕上がりとなっています。国産のものが良い方におすすめです。
ココナッツミルク
ココナッツミルクは熟したココナッツの種子の内側に形成される「固形胚乳」を煮出した後に、絞って取り出した液体のことです。『ココナッツオイル、ウォーターの次は「ココナッツフレーク」が流行の兆し?!』という記事で紹介しましたが、ココナッツは食物繊維やカリウム・マグネシウムなどのミネラル、そして中鎖脂肪酸を豊富に含んでいます。
気をつけてほしいのが、南国の国などで割ったココナッツにストローを刺して飲んでいるものはココナッツが実の中に溜め込んでいる液体をそのまま飲むココナッツ・ジュースで、ココナッツミルクはココナッツの実の白い部分を裏漉しして搾り取った液体です。
ココナッツの油分も含んでいるため、その他の代替ミルクと比べるとそのまま飲むのに向いているとは言えません。アーモンドミルクなど、他の代替ミルクと混ぜて使用するのが良いでしょう。
メリット
- 濃厚な味わい
- 様々な料理と相性がよく活用しやすい
- 食物繊維やミネラル、中鎖脂肪酸など栄養も豊富
デメリット
- カロリーがやや高め
- 飲料用になっているものはほとんどに甘味料配合
- 甘味料配合のものはかなり甘ったるい味のものが多い
- 一度開封すると酸化が早く日持ちしない
ココナッツミルクのおすすめメーカーはレインフォレストハーブ社です。味もよく、缶の内側に有害物質の溶け出すリスクの有る「BPA」を使用していないため安心です。海外の粗悪なメーカーの缶は絶対に買ってはいけません。
また「ユウキ食品」もおすすめです。ユウキ食品のココナッツミルクは乳化剤や保存料などの化学添加物は一切不使用で、漂白もされていません。缶の裏に表記されている原材料はココナツのみとシンプル!
しかし飲料用のココナッツミルク以外は料理用に作られているため濃度が高めで、コップなどにも注ぎにくく、缶の中で分離してしまうことも多いです。
飲料用のココナッツミルクはアーモンドミルクでご紹介したEcoMil(エコミル)のものが有機かつ砂糖不使用、保存料・着色料無添加でおすすめです。タピオカスターチが入っているため、ドロッとした濃厚な仕上がりとなっています。
その他の穀物ミルク
植物性のミルクにはその他にも様々なものがそれぞれのメーカーから発売されています。
キヌア、ヘンプシードなどのスーパーフードでつくられたミルクや、ヘーゼルナッツなどのナッツ類でできたミルク、オート麦などの穀物でできたミルク、それらを混ぜ合わせたミルクなどがあります。これらは「第四のミルク」と呼ばれることもあります。ただ日本で取扱がブランドはEcoMilがほとんどです。
ヘンプミルク
ヘンプ(麻)のミルクです。ヘンプシードは健康的なスーパーフードとして人気がありますが、味はかなり好みが別れてしまう味です。しかしこちらのヘンプミルクはヘンプシードよりは万人受けする味となっています。
加糖は一切していないため、植物の自然な味を楽しむ代替ミルクと言った感じになっています。
みらいのミルク(パウダー)
栄養価の補充に特化した、穀物ベースの大人向けパウダーミルクです。9種類のスーパーフードを使用しており、砂糖や乳糖、着色料は使用していません。1袋で20日分となっており、他の代替ミルクが液体のみとなっていますので栄養価を手軽に補強したいという方はこちらも良いかもしれません。
植物性のミルク以外にも注目されるミルク
植物性のミルク以外にも牛乳の代替ミルクとして注目されているミルクがあるのでご紹介します。動物性のミルクなのでラクトースフリーではありませんが、牛乳アレルギーの方の代替ミルクとして活躍しています。
ヤギミルク
牛乳アレルギーの方でも飲める可能性のあるミルクの代表がヤギミルクです。ヤギミルクには牛乳アレルギーのアレルゲンの一つとされているαS1カゼインがほとんど検出されないためです。(ただし、アレルギーの方は飲む前に必ず病院で反応検査をしてください。)
(参照:yagimilk.himawarimilk.co.jp)
ヤギミルクは成分が母乳と似ており消化が良いことから、母乳がでないときの代替ミルクとして利用されることもあります。栄養価は牛乳に引けを取りません。
アルプスの少女ハイジでもヤギミルクを飲むシーンがある通り、山羊の畜産が盛んな地域ではヤギミルクを飲むことは一般的です。ですが日本では、ペットの栄養補給のためのヤギミルクの粉末は多く売られていますが、人間用は一般的とは言えないのが現状です。
キャメルミルク
ラクダからとれる「キャメルミルク」は、中東やアフリカ北部の砂漠地帯では一般的なミルクです。最近ではアメリカやヨーロッパなどでも販売がはじまり、ジワリジワリと人気を集めています。
別記事で紹介しているので、詳しくはこちらをご覧ください。
いかがでしたか?
様々な代替ミルクがありましたね!
牛乳アレルギーの方にとってはこのような代替ミルクが大いに活躍するかと思います。ですがアレルギー以外の方は、どれもメリット・デメリットがあるということをよく理解して、過剰摂取するのではなくバランスよく摂取することに重点を置くことをおすすめします。