今更聞けない!「クロレラ」って一体何?

今更聞けない!「クロレラ」って一体何?
2016年10月25日 ローラン編集部
In フード全般
クロレラパウダー

クロレラという名前は聞いたことはあるけど、実際に口にしたことのある方は少ないのではないでしょうか?
今回は『健康に良さそうだからクロレラを試してみたい』『とりあえず何に効くかが知りたい』という方向けに、栄養価の解説から「スピルリナ・ユーグレナと何が違うの?」といった疑問まで、クロレラの気になる情報をすべてご紹介します!

クロレラって一体何?植物なの?

クロレラ
クロレラは、植物の一種で淡水性の植物プランクトンです。緑藻類に属します。形は、直径3〜8ミクロン(1ミクロン=1/1000ミリメートル)なので、非常に小さな藻類言えます。クロレラと一口に言っても20以上の種があり、ブルガリス種、エルプソイデア種など、クロレラ属の緑藻類をまとめて「クロレラ」として扱っています。

市販で販売されているクロレラは人工的に培養されたものがほとんどです。自然の状態ですと、日当たりの良い水溜まり、池、湖などの淡水に生息しています。自然の状態でも「太陽光」「二酸化炭素」「多少の無機塩類が含んでいる淡水」があれば簡単に増殖します。植物ですので光合成によって成長しますが、細胞分裂のスピードが早いのが特徴です。人間や動物の細胞が2分裂しながら成長していくのに比べ、クロレラは24時間で4分裂します。第二次世界大戦前までは、クロレラの脅威的な繁殖力が食糧難を救う食料源になると研究が進められてました。現在は、優れた栄養源を持つ健康食品として注目を浴びています。

クロレラの主な成分と栄養

クロレラは一つの細胞で一個の独立生命体であり、まるごと食べれるホールフードです。その生命体の中には貴重な栄養素が沢山含まれています。
良質なタンパク質を含み、構成成分の約半分はタンパク質でできています。また、人間の体内で生成出来ない必須アミノ酸8種を全て含んでいます。また他にもリノレン酸、パルミチノ酸、リノール酸などの脂質、アルカリ性のカリウム、マグネシウムなどの金属ミネラルを多く含んでいます。葉緑素(クロロフィル)も多く含んでおり、このように様々な栄養素を多く含んでいることから、注目のスーパーフードだといえます。
クロレラの種類や製品によって差はありますが、FANCLが販売しているクロレラの栄養成分を表にし、他食品の栄養成分と比べてみました。

クロレラ原末
(100g)
ほうれん草
(生・100g)
にんじん
(生・100g)
葉緑素 2466mg 150mg
ルテイン 216mg 10.20mg
たんぱく質 56g 2.2g 0.6g
ベータカロテン
(ビタミンA換算)
32.5mg 0.35mg 0.7mg
ビタミンB2 5.3mg 0.20mg 0.06mg
ビタミンK 80μg 270μg 3μg
60mg 2.0mg 0.2mg

クロレラの摂取量は、一日に1〜3gが目安と言われています。クロレラでは全ての栄養を必要十分な量を摂取できる訳ではないので、バランスの良い食事を中心にクロレラでその他栄養を補うのが良いと言われています。その為、すぐに効果が出にくく、継続して最低3ヶ月摂取していくのをおすすめします。

クロレラに摂取制限はあるの?

クロレラは副作用として、下痢、疝痛、ガス、吐き気、湿疹、ニキビなどが報告されています。
また、クロレラのクロロフィルが分解される過程で生成されるフェオファルバイトによって光線過敏症にかかる可能性があります。日光アレルギーとも呼ばれるこの疾患は日光によって引き起こされる人体免疫システムの過剰反応で、日光に当たることによって皮膚が赤くなる、疱疹がでる、水膨れができる、かゆみが生じるなどの反応がでます。

特に摂取するのに注意が必要な方は以下の通りです。

注意が必要な方 注意事項
妊娠中・授乳中の方 安全性に関して十分な情報と研究がなされてないため使用が避けるか、医師へ相談してください。
胃腸が弱い方 嘔吐や下痢が多くなることがあるため、空腹時での摂取を避けるなどの工夫が必要になります。
ワーファリンという血液凝固剤を服用している方 医師との相談の上クロレラを摂取してください。ワーファリンは血液の凝固を防ぐのに対し、ビタミンKは血液を凝固させる効果があるため、ワーファリンの効果を鈍くしてしまいます。
痛風になっている方 クロレラの摂取を制限する必要があると言われています。痛風の方は、尿酸のもととなるプリン体の摂取制限をする必要があり、クロレラにはプリン体が多く含まれています。
タンパク質アレルギーの方 クロレラは高タンパクなので、湿疹やかゆみが出る場合があります。アレルギー症状として喘息やアナフィラキシーなども報告されています。

どういう形状のクロレラがあるの?

クロレラが水中で生息している時は、ほぼ水分で構成されており、乾燥することでクロレラの栄養素が濃縮されます。そのため、食用目的のクロレラは乾燥されており、サプリメント、タブレットや粉末に加工されています。
 
植物であるクロレラは固い細胞壁を持つため、そのまま摂取しても体内の吸収率が極めて低く、栄養素を取り込みにくいそうです。食品として扱っているクロレラの多くは、加工段階で細胞壁を壊し、取り込みやすくしています。栄養の吸収率を気にする方は、購入する際に「細胞壁破壊(輸入製品であれば、broken cell wallなど)」と記載されている製品を選ぶのをおすすめします。
 
オーガニッククロレラはアメリカUSDA認定の製品がありますが、輸入しなければいけません。また、アメリカで販売しているロータブレットのクロレラがありますが、ローな製法で加工しているか、アメリカ国内以外に発送しているかは不明です。
サプリやパウダーのクロレラは乾燥、加工されていることが多いので、日持ちすると思われますが、製品の保存方法や期間に従って保管してください。

クロレラはどこで購入できるの?

最近ではクロレラは広く普及しているため、ドラッグストアのサプリメントコーナーからインターネットまで多様な場所で購入できます。インターネットで購入出来るサイトを一部紹介します。

国内クロレラ製品

価格も他のクロレラ商品と比べて安めなので、初めてクロレラを購入する方におすすめです。詰め替え用とあるものの、しっかりとしたジッパーのついている袋なのでそのままでも問題ありません。

サン・クロレラA(粒・顆粒)

sunchlorella.co.jp

天然クロレラ(240g 粉末)

yasashisa.net
クロレラ粉末

沖縄産ヤエヤマクロレラ(80g 粉末)

genryoya.com

クロレラ茶(190ml ドリンク(クロレラ容量不明))

sun-han.com

オーガニッククロレラ(輸入製品)