目次
緑茶はジャパニーズスーパーフード!
『海外で今大注目の「ジャパニーズスーパーフード」って何?』という記事内でも紹介しましたが、今海外では、日本から海外に渡った「ジャパニーズスーパーフード」が海外セレブたちをはじめとする健康志向の人たちを中心に注目されているようです!
その中でも今回は緑茶を紹介していこうと思います。
緑茶の種類
私達にとって日常的に飲まれているお茶ですが、緑茶、ほうじ茶、抹茶、烏龍茶、煎茶など種類の多さは、私達も日頃から感じているのではないでしょうか。ですが、そのお茶の違い、わかりますか?煎茶も抹茶も緑だけど、緑茶との違いは?そんな今更聞けない疑問を一つ一つ解決していきましょう!
お茶の多くはチャノキの葉からできています。このチャノキの葉から、煎茶、番茶、玉露、抹茶、玄米茶、烏龍茶、プーアル茶、紅茶などさまざまなお茶ができます。全部もともとは同じ葉からできているのです。少し驚きますよね。
(ちなみに、麦茶やそば茶、とうもろこし茶、ジャスミン茶、黒豆茶、ハーブティーなどは茶外茶といって、チャノキの葉以外からできたお茶です。)
その中でも「緑茶」といえば煎茶のイメージですが、学術的に緑茶は不発酵茶のことを意味します。そのため、玉露、番茶、玉露、抹茶までもが緑茶ということになります。
では、この不発酵茶というのはいったい何なのでしょうか。
お茶は発酵させることにより、茶の色が変わり風味が変わります。大きく種類を分けると、不発酵茶、半発酵茶、発酵茶、後発酵茶の4種類になります。
種類 | お茶の例 | 説明 |
---|---|---|
不発酵茶 (緑茶) |
煎茶、番茶、玉露、抹茶など | 蒸す、炒る、煮るなどの熱を加えることで酸化酵素の働きを止めて作られるお茶。 |
半発酵茶 | 烏龍茶など | 発酵をある程度行った後に熱を加え、酸化酵素の働きを止めて作られるお茶。 |
発酵茶 | 紅茶類 | 発酵を十分に行ってから作られるお茶。 |
後発酵茶 | プーアル茶など | 茶葉を加熱して酸化酵素の働きを止めた後、乳酸菌や酵母などの微生物を用いて発酵させたお茶。 |
不発酵茶の中には日本式の蒸製法でつくられたものと中国式の釜炒り製法でつくられたものがあります。その日本式の蒸製法でつくられたものが、煎茶、番茶、玉露、抹茶などになります。つまり、日本人が一番一般的に飲んでいるのが、不発酵茶ということになります。
緑茶:主な成分と特徴
緑茶は他の飲み物に比べて身体にはいいイメージだけど、実際栄養ってあるの?と思いますよね。意外かもしれませんが、ビタミンC、BやEなどのビタミン類、カリウムなどのミネラルが豊富に含まれています。
また、カテキンも豊富に含まれています。お茶の中でもカテキンを多く含む商品は特定保健用食品にも指定されています。
その他、カフェイン、フラボノール、フッ素なども含まれています。
緑茶の生産1位の静岡県では、県の公式ホームページにお茶の効用について掲載されていますので、参考にしてみてください。(→『〜緑茶と健康のメカニズム〜機能効用ナビゲーション2013』)
緑茶の摂取制限はあるの?
緑茶でアレルギーを起こす人もいます。その原因のひとつとして考えられてるのが、カフェインです。カフェイン中毒を起こすと、飲んだあとに吐き気や胃痛、下痢になるなどの身体的な症状の他に、落ち着きがなくなる、緊張感がでる、焦燥感を感じる、一時的に不眠症になるといった精神的な面にも症状が出ることがあります。カフェインアレルギーの人は緑茶の摂取を控え、飲む際にはノンカフェインのものを選びましょう。
また、カフェインアレルギー以外にも、カテキンアレルギーという可能性もあります。そもそも、お茶のアレルギーは症状が一過性だったり、原因がわからなかったりすることもあるそうです。症状がでたら、医者に行くことをおすすめします。
妊婦にとって緑茶自体が問題のあるものではありませんが、カフェインの摂取量には気をつけたいです。煎茶の場合、茶10gを90℃のお湯430mlで1分抽出すると、100mlあたり20mlのカフェインが含まれています。コーヒーや紅茶に比べればカフェインの含有量は少ないです。(参照:食品安全委員会)
現在、食品中のカフェイン一日摂取許容量は設定されていませんが、英国食品基準庁は、妊婦がカフェインを摂り過ぎることにより、出生児が低体重となり、将来の健康リスクが高くなる可能性があるとして、妊婦に対して一日当たりのカフェイン摂取量を200mg(コーヒーだとマグカップで2杯程度)に制限することを勧めています。妊婦が緑茶を飲む場合、緑茶の種類や抽出方法にもよりますが、1日1~2杯なら問題ないでしょう。
また、緑茶に含まれるタンニンという成分は鉄分の吸収を妨げる作用があるので、妊婦は食事中の飲み物として緑茶を飲むのはあまりおすすめではありません。食事中は違う飲み物の方が良いかもしれません。
ですが、気にしすぎも良くないと思うので、医者に相談しながら摂取することをおすすめします。
緑茶の保存方法
緑茶は乾燥しているから劣化しないと思いがちかもしれませんが、味が落ちたように感じることってありますよね。緑茶も味や香りが保存方法次第で変わってしまいます。では、最適な保存方法とは何なのでしょうか?
お茶の劣化原因としてあげられるのが、
- 湿気
- 酸素
- 直射日光
の3つです。この3つを考慮すると、冷蔵庫や冷凍庫で保存する人も多いそう。ですが、冷蔵庫や冷凍庫で保存する場合、逆に劣化を早めてしまう原因になることがあります。というのも、冷蔵庫から出していきなり開封すると、温度差で発生した水滴を茶葉が吸収してしまうからです。常温に戻してから開封すればこれは防げますが、冷蔵庫や冷凍庫にいれた茶葉を常温にするには12〜24時間かかると言われています。
そのため、冷暗所で常温保存がおすすめです。茶葉はあまり大量に購入せず、2週間~1ヶ月ほどで飲み切れば、劣化の心配はありません。戴き物などで量がどうしても多い場合は、開封せずに冷凍するのがおすすめです。そして飲む際には、常温に戻してから開封するようにしましょう。
きちんと保存していたつもりでも風味が落ちてしまうこともあります。その場合は、フライパンに紙を敷き、茶葉をのせて弱火でゆっくりと炒ると自家製ほうじ茶が出来上がります。炒るのが手間な場合は、電子レンジで温めるのでもOKです。
緑茶のおいしい淹れ方
美味しいお茶を淹れるのには、ポイントがいくつかあります。
まず、おいしいお茶の葉を選びましょう。おいしいお茶の見分け方は、茶葉の形や色、香り、湯の色、味の4つがポイントです。茶葉を見た目で判断する際、煎茶ならば色が鮮やかな濃緑でつやのあるもの、玉露ならよりが強く細いものが良質です。味は好みもあるので、試飲する方がいいと思います。
お茶をいれるのに適した水は微酸性の軟水なので、日本の水道水で十分です。カルキ抜きは行いましょう。沸騰してからヤカンのフタを取って4分から5分そのまま沸かし、それからポットに移せば完了です。市販の水を使いたい場合は、硬水を買わないように気をつけましょう。国産の水はほとんどが軟水ですが、一応ボトルの表記などを確認することをおすすめします。
また、おいしいお茶を淹れるための重大なポイントはお湯の量と温度です。
玉露(上) | 玉露(並) | 煎茶(上) | 煎茶(並) | ほうじ茶・番茶 | |
---|---|---|---|---|---|
人数 | 3人 | 3人 | 3人 | 5人 | 5人 |
茶葉の量 | 10g | 10g | 6g | 10g | 15g |
湯の温度 | 50℃ | 60℃ | 70℃ | 90℃ | 熱湯 |
湯の量 | 60ml | 60ml | 180ml | 450ml | 650ml |
待つ時間 | 2分30秒 | 2分 | 2分 | 1分 | 30秒 |
おいしく 味わえる温度 | 35~40℃位 | 35~40℃位 | 50~65℃位 | 50~65℃位 | 75℃位 |
一杯ずつ注ぐのではなく均等に茶碗にまわしついで、最後の一滴まで飲みましょう。
二煎目は玉露(上・並)は冷ましたお湯を入れてから30秒、煎茶(上・並)はお湯を入れてから10秒待てばおいしく味わうことができます。ほうじ茶・番茶の二煎目は一煎目より熱めのお湯を急須につぎ、ひと呼吸しつぎ分けます。お湯を入れてからすぐついで大丈夫です。
二煎くらいでお茶の有効成分はほとんど出つくしてしまうので、茶葉を取り替えるのが良いでしょう。
おいしいお茶の淹れ方が動画でも紹介されていたので、こちらをどうぞ。
”食茶”に注目が集まってる?!
飲料としてではなく、いま緑茶を食べる「食茶」が当たり前になってきているそうです。
緑茶の栄養素の中には水溶性と脂溶性のものがあり、脂溶性の栄養素はお茶殻に栄養素が残ってしまうため飲むだけでは摂取できません。茶葉を食べてしまえば、その栄養素も摂取できるということで注目されているそうです。
レシピをいくつか紹介します。
緑茶と生姜の炊き込みごはん
(参照:cookpad.com)
粉茶と千切りした生姜を一緒に炊けば完成という簡単おいしいレシピ!
茶葉が水を吸うので水は多めにするのがポイントです!
詳しいレシピはこちら
お茶入りつくね
(参照:itoen.co.jp)
たれの香ばしいつくねもお茶入りにしちゃいましょう!
詳しいレシピはこちら
飲む・食べる以外の緑茶活用法
飲む・食べる以外にも、緑茶はその有効成分から様々なものに活用されています。
昔からの知恵として、古くなった茶葉をお茶パックのようなものに入れて下駄箱などの脱臭に利用したり、茶殻をガーゼなどで包んで食器を洗うのに利用したりしている人も多いのではないでしょうか?
現在ではその有効成分が商品化され、洗浄剤、消臭剤、殺菌剤、染料、酸化防止剤、美容パック、石鹸などになっています。その中でも緑茶をつかったコスメをいくつか紹介します。
コトラボ洗顔石けん 京都 宇治の抹茶石鹸
store.ponparemall.com
京都の化粧品メーカー「コトラボ」が、口に入っても安心な食品素材の無添加石鹸として、100%有機栽培された宇治の抹茶を贅沢に配合して作り上げました。
無香料なのでほぼ無臭なのですが、ほのかに抹茶を感じるそうです。この見た目!まるで、羊羹みたいです。今回のテーマとそれますが、抹茶以外にゆず石鹸もあり、そちらも気になります…。
Innisfree The green tea seed serum 美容液
innisfreeworld.com
『美容大国・韓国のおすすめナチュラル&オーガニックコスメ 6選』という記事内でも紹介した韓国発の緑茶コスメ。韓国にある済州島の直営緑茶畑で無農薬栽培された緑茶を使用して作られています。innisfreeの公式サイト、週間グローバルランキングでも2位(10月19日現在)という人気商品です。
公式ページはもちろんですが、Amazonでも購入することができます。
ジョンマスターオーガニック グリーンティー&ローズハイドレーティングフェイスセラム 30ml
johnmasters-select.jp
緑茶の植物成分とダマスクローズの花水の潤いで、保湿力に優れた美容液です。使用感としては、とっても濃い感じで一気にお肌がもちもちしますが、だからといってべたつかないそう。おすすめは、スキンケアの最後のクリーム代わりに使用すること。
Amazonでも購入することができます。
いかがでしたか?
筆者は「緑茶」が煎茶だけでなく番茶や抹茶などのことも指すことは知りませんでした。ちなみに筆者は番茶とほうじ茶も同じものだと思っていました。お茶は身近にも関わらず、意外によく知らないということも多いように感じました。
近年は健康意識の向上から、日本でかつては慣れ親しんでいなかったような様々な飲み物が注目されるようになりましたが、ここは一度立ち返って、緑茶の素晴らしさを再確認するのも良いのではないでしょうか。また、様々な製法で作られたお茶がたくさんあるので、色々自分で調べてみて飲み比べしてみるのも面白いかもしれません。