日本のスーパーフード「納豆」についてまとめてみた!

日本のスーパーフード「納豆」についてまとめてみた!
2016年11月4日 高橋 弥生
高橋 弥生
In フード全般

納豆はジャパニーズスーパーフード!

海外で今大注目の「ジャパニーズスーパーフード」って何?』という記事内でも紹介しましたが、今海外では、日本から海外に渡った「ジャパニーズスーパーフード」が話題沸騰中です!
今回は日本人の食文化には欠かせない「納豆」を栄養価などの点から詳しくご紹介したいと思います!
 

納豆の歴史

そもそも納豆はいつごろから日本の食文化として取り入れられ始めたのでしょうか。
「納豆」という語句が確認できる最古の書物は、11世紀半ば頃に藤原明衡によって書かれた『新猿楽記』です。この中に「腐水葱香疾大根舂塩辛納豆」という記述があることから、平安時代には納豆という言葉が既に存在していたことがわかります。
ですが、納豆をいつから日本人が食べ始めたのかに関しては諸説あります。
弥生時代の人々が住む竪穴式住居の床に藁が敷いてあり、煮豆が偶然なんらかの形でその藁に触れたことで納豆菌が付着し、納豆ができあがったという説や、聖徳太子が愛馬にエサとして与えていた煮豆の余った物を「もったいない」という理由で藁に包んでおいたら自然に発酵して納豆になったという説など色々です。
いずれにせよ、ゆでた大豆がなんらかの形で藁に包まれ、そこで納豆菌と出会い、納豆ができあがったことがはじまりだと言われています。
(参考:mizkan.co.jp

納豆:主な成分と特徴

納豆は煮た大豆を納豆菌で発酵させた発酵食品ということで、納豆と大豆(乾・ゆで)の栄養素を比較してみました。
スーパーなどでで売っているパック売りの納豆は大体40〜50g程度入っています。
 

可食部100gあたり 納豆 大豆(乾) 大豆(ゆで)
エネルギー 200kcal 422kcal 176kcal
たんぱく質 16.5g 33.8g 14.8g
カルシウム 90mg 180mg 79mg
ビタミンB2 0.56mg 0.26mg 0.08mg
ビタミンK 600μg 18μg 7μg
葉酸 120μg 260μg 41μg
食物繊維(総量) 6.7g 17.9g 6.6g

(参考:文部科学省 食品成分データベース)
 
納豆は煮た大豆を納豆菌で発酵させたものなので、この表をみるとわかるとおり、ゆでた大豆よりも栄養価が上がっています。
特にビタミンB2はゆでた大豆の約7倍も含まれています。ビタミンB2はたんぱく質や炭水化物などを分解してエネルギーに変換する作用があるため、スポーツをする人などは特に適度に摂取するのがおすすめです。
また、納豆は骨粗鬆症予防にも注目されています。「骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版」で、骨粗しょう症の人はビタミンKを1日250~300μg摂取することを推奨されており、納豆はビタミンKを100gあたり600μgも含んでいるため、納豆を1パック(50g)食べれば良いということになります。
(参考:『納豆に「オートファジー」促す成分 骨折予防にも』)
他にも大豆イソフラボンやナットウキナーゼ、ポリアミンといった栄養素が含まれています。

納豆の摂取制限はあるの?

納豆にビタミンなどの身体に必要な栄養素が多数含まれていることがわかりましたが、やはり食べ過ぎも良くありません。栄養の摂りすぎになってしまいます。推奨されている量は1日1パック(50g)です。
 
ワーファリンを使用されている方
特に注意するべきなのが、ワーファリンという血栓症などに使う薬を服用されている方です。この薬と納豆を一緒に摂取すると、ワーファリンの作用が弱くなってしまいます。これは、納豆に多く含まれるビタミンKがワーファリンの抗凝血作用を邪魔してしまうためです。どうしても納豆が食べたい方は、主治医の方と相談し代替薬を検討してみましょう。命にかかわることですので、絶対にご自身での判断で食べないように気をつけましょう。
 
痛風の方
痛風の方も医師と相談したうえで摂取する方が良いです。納豆は100gあたり115mgのプリン体を含んでおり、痛風患者の方のプリン体摂取制限は1日400mgです。推奨されている1パックであれば問題ないでしょう。
 
妊娠中の方
妊娠中、特に妊娠初期の方は、大豆イソフラボンの影響について研究中ではありますが、摂りすぎに注意した方が良いでしょう。医師と相談したうえでの摂取がおすすめです。大豆イソフラボンアグリコンの1日摂取目安量の上限は70~75mgで、納豆は100gあたり65.5〜53.4mg含まれています。
(参考:fsc.go.jp

納豆のネバネバは何?

納豆のネバネバは納豆菌がたんぱく質を分解することによってできたグルタミン酸と、糖の一種であるフラクタンという物質でできています。グルタミン酸は昆布などにも含まれるうま味成分で、フラクタンはそれ自身にうま味成分などはありませんが、ネバネバを安定させる役割を担っています。
(参考:takanofoods.co.jp





納豆の白いつぶつぶは何?


賞味期限が近づくと、納豆の表面に白いつぶつぶがついているときがありますよね。あれって食べて大丈夫なのかと、一度は気になっていたはず。
あの白いつぶつぶの成分はチロシンというアミノ酸の結晶です。大豆のたんぱく質が納豆菌によって分解されるときにできるもので、無害なので安心して食べることができます。

納豆は腐らない?

「納豆はもともと腐ってる」なんて聞きますが、それは誤解です。そもそも、納豆は煮た大豆を納豆菌で発酵させた発酵食品です。つまり、納豆は腐っているのではなく発酵しているのです。腐っているのと発酵しているの違いは、人にとって有益か、有害かということです。
だからといって、納豆は腐らないものではありません。水っぽくなったり、糸を引かなくなったり、アンモニア臭がしたら腐っている証拠です。食べないようにしましょう。

納豆のおすすめの食べ方

納豆はご飯にのせるだけでなく、パスタやチャーハン、オムレツなど、さまざまな料理に活用することができます。今回は納豆と合わせて食べると相性ばっちりの美味しい食材を紹介します!

①卵+ネギ

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これはもはや定番でしょう。納豆と黄身をまぜてごはんにかけるも良し、卵かけごはんに納豆をかけるも良し。

②わさび


納豆といえば、からしがパックに入っているので、からしというイメージですが、実はわさびも合います。

③マヨネーズ

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マイルドになります!





④キムチ

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おいしいというだけでなく、キムチの乳酸菌が納豆菌をえさにしてどんどん増えるそう。納豆キムチは、チャーハン、パスタ、丼に最適。

⑤ごはんですよ


意外にやっている人が多いのが「桃屋 ごはんですよ」!筆者は試してみたことがないのですが、これは絶対おいしい…。


こんな商品まである?!

⑥梅

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おすすめは梅納豆にきゅうりを入れる!相性バッチリです!

⑦味噌



⑧ラー油

⑨七味

⑩青じそドレッシング

⑪オクラ

⑫とろろ

⑬しらす

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⑭大根おろし

⑮シーチキン

⑯なめたけ

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⑰みょうが

納豆を美味しく食べよう!

日本のスーパーフードの納豆。私達日本人の食生活に根付いているため手軽にスーパーで入手でき、食事に取り入れるハードルも高くありません。一人暮らしの方などは意外と納豆を食べる機会が減っていたりするので、栄養価も高く他の食材との相性も良い納豆を、ぜひ日々の生活に取り入れていきましょう!